「眠れないときは眠らない」が正しい理由
ベッドに入っても眠れない、30分たっても1時間たっても眠れない。
そんな夜に無理やり眠ろうとするのは実はNG。
今回は「眠れないときに“あえて眠らない”」ことが正解の睡眠方法である理由をご紹介します。
「眠れない」という強迫観念がさらに眠れなくさせる
床についたのに眠れないこの症状は「不眠症」や不眠気味の方によく見られます。
こうした人に共通しているのは“眠れずにベッドにいる時間が長い”こと。
なんとかして眠ろうと長い時間ベッドで目が覚めたまま粘ってしまいます。
こうした状況が続くと、無意識に“今日も眠れないかもしれない”という強迫観念が働きます。
こうした不安や意識が条件反射のようにスムーズな入眠を妨害してしまいます。
「眠れない」とわかった時点で寝室から出る
問題なく眠れていたときは、ベッドに入って10分とかからず眠れていたわけです。
それがある日眠れなくなり、“眠らなければ”、“今日も眠れないかもしれない”と流れのように自分で自分に「寝れない強迫観念」を植え付けてしまっています。
ではどうするか?というと、「15分以上眠れない時は割り切って起きる」ようにします。
単純すぎるように見えてこれが効果的です。
「無理に眠ろうとして眠れない」これを繰り返すごとに、“眠れない実績”を積み上げてしまいます。
眠れないループを断ち切るためにいつもとは違う行動をとりましょう。
ベッドの上で座っていてもほとんど環境も意識も変わりません。
きっぱり寝室を出てリビングに行くなどして、眠れないことを意識せずに過ごします。
そうこうしている内に眠気がきたら寝室に戻って眠ります。
それでも眠れない時はあきらめて“朝まで寝ない”
- 寝室に戻っても眠れない
- リビングで過ごしても眠くならない
そんな時はあきらめてそのまま起きてしまいましょう。
睡眠不足の影響が出るのは確かですが、翌日の夜にふだんより眠くなるのも確実です。
十分な睡眠時間を確保した上で眠気の赴くままベッドに入り、スムーズな入眠を体感します。
“このまま毎日ずっと眠れないかもしれない”
その不眠の強迫観念を自発的に打破する一歩です。
もちろん健康上毎日続けることはおすすめできません。
しかし、“眠れない恐怖感”を抱えながら毎日2時間も3時間もムダにする「不眠パターン」から脱却する足がかりにはなります。
あくまでも“きっかけを作る方法”として使うことがポイント。
日中の体調や睡眠時間をみながら行いましょう。
自分の睡眠は「睡眠日誌」で把握
眠れないと感じていても、実際の自分の睡眠時間はほとんどの人が“なんとなく”でとらえがち。
正しく知るには、「睡眠日誌」がおすすめです。
難しく考えず、まずは
- 「ベッドに入ってから眠りに落ちるまでの時間」
- 「眠っていた時間」
この2つの時間を毎日つけるだけでも自分の睡眠を客観視できます。
「眠るまでどれくらい時間がかかっているのか」
「実際は毎日どれくらい睡眠をとっているのか」
を知って、眠れない毎日を打破するきっかけを作りましょう。
毎日のようにベッドの上で眠れない時間を過ごしている人はぜひご参考になさってください。
参考文献:三島和夫/川端裕人著「8時間睡眠のウソ。」