「寝る前に食べると痩せる食べ物がある」という情報を耳にしますが、睡眠においてもダイエットにおいてもNGです。
単純に太ることはもちろん、睡眠の質にも悪影響を及ぼします。寝る前に食事しない方がいい理由について徹底的にご紹介します。
「寝る前に食べる」のがいけない理由
食べてすぐ寝ると太る
食べたものは消化酵素によって「ブドウ糖」に分解されます。食べものが体に入って「ブドウ糖」が増えると一時的に高血糖状態になります。
そのとき働くのが血糖値を安定させる「インスリン」という物質です。細胞のエネルギー源として「ブドウ糖」を消費してくれるので、起きていれば「ブドウ糖」は使われていきます。
ところが食べてすぐ寝てしまうと「ブドウ糖」は消費されないどころか、「インスリン」の糖や脂肪分を溜めこもうとする働きによって体にどんどん蓄積されて太ります。
食べてすぐ寝ると睡眠の質が下がる
また、食べたものは一瞬で消化されないため、食後すぐ寝ると胃の中に未消化の食べ物が残ります。
すると睡眠中も消化活動が行われるため寝つきが悪くなったり、脳がじゅうぶんに休息できず睡眠の質が下がることにもつながります。
完全に消化できていない状態だと翌朝の不快な胃もたれの原因にもなります。
寝る前になにか食べたくなってしまうのはどうして?
「そうは言っても寝る前にお腹がすいちゃう!」という人もメカニズムや対処法を知っているとかなり違います。
空腹で眠れなくなる原因はセロトニン不足
就寝前に「なにか食べたい」と思うときは、ラーメン・チャーハン・パスタなどの”がっつり炭水化物系”が浮かぶ人も多いと思います。
炭水化物類にはアミノ酸の一種であるトリプトファンが含まれています。
このトリプトファンは、睡眠と深く関係する「セロトニン」というホルモンを作るための材料となります。
「セロトニン」は脳をリラックスさせる効果があるため、眠る前に炭水化物を欲していると考えられます。
お腹がへって眠れないときの対処法
「寝る前に食べちゃいけないのはわかったけど、お腹がすいて眠れない。。」という人のために就寝前の空腹にベストな対処法をご紹介します。
食べるなら消化に良く、トリプトファンを含む食べ物にする
”夕食は寝る3時間前までに済ませておく”と言われるように、寝る前に炭水化物を食べてしまうと消化の関係で太りやすく睡眠の質までも下げてしまいます。
そこで、寝るまでに食べたり飲んだりするものは徹底的に消化の良いものに絞ります。加えてセロトニンを作り出す「トリプトファン」入りの食品を選べばなおよしです。
- バナナ
- チーズ
- 豆乳
などの食品はどちらも満たしているので、どうしてもお腹がすいてしまった時におすすめです。
その他の寝る前におすすめの食べ物は
- ヨーグルト
- 納豆
- はちみつ
などで、整腸作用やダイエット効果が期待できるのでその日の気分で選んでもいいでしょう。
最後に
ここまで、食べてすぐ寝ることのデメリットや対処方法について見てきました。
メカニズムはわかっても寝る前になにか食べることが習慣になってしまった方や、お酒を飲むと必ず夜ラーメンを食べてしまう方は”習慣”になっている場合があります。
いきなり変えることは難しいかもしれませんが、空腹でなにか食べたくなったら
- 「まず豆乳を飲んでみる」
- 「まずヨーグルトを食べてみる」
といったワンクッションを挟んでみると、予想以上に空腹を落ち着かせることができます。
睡眠改善・メタボ予防のためにも、”夜寝る前に食べないスタイル”を始めてみてはいかがでしょうか?