日本人の5人に1人、種類によっては3人に1人がアレルギー性鼻炎と言われています。
いわゆる「ハウスダスト」と呼ばれる“家の中に発生するホコリ(ダニや動物の毛を含む)”は、ぜん息やアトピーの原因にもなります。
中でもダニやダニの死骸などはアレルギー原因のトップ。
家族でアレルギー症状の人がいる場合には、1日の3分の1を過ごす寝具に対するホコリ・ダニ対策が必須です。
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ダニが布団に発生する理由
体の小さなダニという生き物は、非常に“高温多湿”の環境を好みます。
具体的には、
- 温度:20℃~30℃
- 湿度:50%~75%
まさに布団ほど居心地の良い環境は他にありません。
布団やまくらにいる潜むダニはなんと「数万匹以上」。ゾッとする数です。
人の体温で長時間温められ、湿度も十分な布団は“ダニのかっこうのすみか”と認識しましょう。
特に自然と温度も湿度も上がる“梅雨から夏にかけて”ダニが増殖しますので要注意です。
ダニが嫌う布団環境で徹底退治
ダニを死滅させるための布団環境は、
- 温度:55℃以上
- 湿度:50%以下
高温かつ低湿度=「からっと乾燥した高温状態」でダニは死滅します。
布団を定期的にこの温湿度にすればダニを退治することが可能です。
ダニを退治するための3つの方法
1,布団乾燥機 or 天日干し
ダニが生きられない環境の基本は「乾燥」。
「布団乾燥機」や「天日干し」で乾燥させることでダニを退治します。
「布団乾燥機」は55℃で20分、「天日干し」なら最低2時間が目安です。
ダニを確実に死滅させるためには“55℃で20分以上保つ”ことが必要なため、「布団乾燥機」による乾燥が最もおすすめです。
週に1回でもこうした乾燥作業をしてあげればダニは死滅します。
しかし、これだけでは死滅したダニの死骸やフンはそのままの状態。
むしろ乾燥し粉々になったダニの死骸は吸い込みやすくなりキケンです。
そこで、必ずセットで「掃除機」を使う必要があります。
2,掃除機で吸引
「布団乾燥機」でダニを死滅させた後に、必ず布団の「掃除機がけ」を行いましょう。
この作業で死滅したダニの死骸やフン、細かいホコリまで大部分を吸い取ることができます。
掃除機がけのポイント
- できる限り“ゆっくり”かける
- 掃除機の排気口を布団に向けない
- 部屋の換気はしっかり行う
この3点に注意しながら、吸い残しがないようにまんべんなくかけていきます。
吸い取れているか不安な人は「布団用ノズル」を買って掃除機の吸込口を変えてみるのもおすすめです。
3,布団シーツ・カバーの洗濯
“ダニ死滅 → 吸引”の作業が終わったら、最後に洗濯です。
布団自体のダニを駆除できても、シーツやカバーにダニが付いたままでは元も子もありません。
布団のお手入れをした際は必ず清潔なシーツやカバーを付けるようにしてください。
シーツやカバーの洗濯を習慣にするためにも2セットは用意しておきましょう。
簡単にできるプラスアルファのダニ対策
春の天日干しには「花粉予防シート」
花粉が飛ぶ季節で天日干しする場合は「花粉予防シート」などを使って、布団に花粉が付くことを予防しましょう。
室内に花粉が入ってくることも防止できます。
雨の日や花粉シートが手に入らない場合は「布団乾燥機」で徹底的に退治が基本です。
湿度の高い季節は寝室に「除湿機」
寝室自体の湿度が高い時は「除湿機」を使って湿度コントロールすることも効果的。
細かいところまで配慮することでダニが発生しにくい寝室環境を作ることも大切です。
寝る前の時間には「空気清浄機」
せっかく布団に完璧なダニ対策をしても、ダニの死骸やフンがついたホコリを吸い込んでしまっては元も子もありません。
就寝前の時間を重点的に寝室に空気清浄機を使ってホコリやチリの除去をすることもアレルギー対策に有効です。
実は効果のうすい「布団たたき」
天日干しのついでに「布団たたき」でパンパンとたたく人をよく見かけます。
ダニがよく落ちそうに思えますが、答えはNOです。
布団をたたいても表面までダニや死骸が浮き出てきますが、落ちきることはありません。
そのまま布団を取り込むとむしろ吸い込みやすい状態になってしまいます。
布団たたきが習慣になっている人は、たたいた後に必ず掃除機がけをセットで行いましょう。
最後に
日本の家の布団にいるダニは「コナヒョウダニ」や「ヤケヒョウダニ」が多く、人を刺すことはありません。
しかし、大量に発生するフンや死骸は十分にアレルギー症状の引き金になります。
アレルギー症状を持つ人で、
- 眠りが浅い
- 朝起きると鼻がつまっている
- 睡眠の前後にくしゃみやせきが出る
などの覚えがある人は、布団のダニが原因の可能性は十分考えられます。
- 布団乾燥機 or 天日干し
- 掃除機で吸引
- 布団シーツ・カバーの洗濯
この3つの方法で確実にダニを退治しましょう。
アレルギー予防に加え睡眠改善も期待できる「布団のお手入れ」。
快適で健康な眠りを手に入れるためにも週に1回行ってみてはいかがでしょうか?
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