「低反発」まくら・マットレスは洗えない!理由とお手入れ方法
「低反発」素材が洗濯できない理由とお手入れのやり方
多くの人に愛用されている「低反発まくら」、実は洗えません。
洗ってしまうととても恐ろしいことになります。
低反発まくら以外にもクッションやマットレスまで幅広い製品に使われている「低反発」素材の寝具が“洗濯NGな理由”と、最適なお手入れ方法についてご紹介します。
「低反発まくら」が洗濯NGな理由
いわゆる「低反発まくら」に使われている素材は“ウレタン”。
この“ウレタン”は水に濡れると、自分自身の重さに耐えることができません。
びっくりするほど簡単にポロポロと破けて壊れていきます。
そのため洗濯機で洗うと完全に変形した状態で発掘されるなんてことも。
なんとか破けなかった場合でも、水が乾くまでに早くて2、3日から長いと一週間かかります。
濡れたまま乾かない状態が数日続けば、洗う前よりも雑菌が繁殖することになりかねません。
さらに、一回洗濯した「低反発まくら」は硬さが変わってしまいます。
これも水に接したことによる加水分解の症状のひとつと思われますが、以前より硬いまくらとなってしまっては快適に眠ることはできません。
これは「低反発クッション」も同様のため、サイズが小さいからといって洗濯することは避けましょう。
「低反発」素材は干すのも厳禁
洗えないとなると真っ先に「天日干し」が思いつきます。
が、これも“絶対にやってはいけない”低反発ケアのひとつ。
低反発の素材である「ウレタン」は太陽の紫外線に弱い性質を持ち、天日にさらされると非常に早いスピードで劣化します。
これは低反発素材のマットレスにも言えます。
布団のような感覚で使っているため、ついベランダでマットレスの天日干しをしたくなりますがこれも避けねばなりません。
特に比較的高価なマットレスの劣化を早めることにつながりますから絶対に避けましょう。
「低反発まくら」4つのお手入れ方法
こうなると限られますが、お手入れ方法は大きく4つあります。
どちらも購入当初から続けることで少しでも「低反発まくら」の寿命を延ばすことにつながります。
1,「陰干し」
天日干しがいけない理由は“紫外線”。
直接“紫外線”があたらない「陰干し」ならOKです。
湿気が少ない快晴の日に行うのがベスト。
枕全体が通気性の良い状態になるよう、
- “斜めに立てかけたり”
- “洗濯カゴの上に乗せる”
など、より多くの面が風邪に触れるように置くのがおすすめです。
できれば週に一度、難しい時は月に一回でも「陰干し」を行いましょう。
2,「まくらカバーを頻繁に洗濯+バスタオル導入」
本体が洗えないぶん「まくらカバー」を頻繁に洗うようにします。
できれば2日~3日に一回、最低でも週に一回はカバーを洗濯するようにしましょう。
まくらそれぞれに“替えのカバー”を用意しておく必要があります。
すぐに用意ができない場合は、カバーを洗濯中は「バスタオル」で代用することも可能です。
また、汚れが気になる場合は「まくらカバー+バスタオル」という二重の組み合わせで使うこともおすすめ。
まくら本体への汚れを最小限に抑えられ、忙しい時はバスタオルの洗濯だけでも効果的。
3,「除菌・消臭スプレーを使う」
1、2と実践した上で「ファブリーズ」などの布用“除菌・消臭スプレー”を使うことも一つの方法。
陰干しやカバーの洗濯だけでは防ぎきれない雑菌や気分的な不快感を軽減できます。
一番手軽な方法ですので、寝室用に一本常備しておくと安心です。
こまめな洗濯ができない時に積極的に使うと良いでしょう。
ほんのり香り付きのタイプなどは、睡眠前の香りによるリラックス効果も。
4,「汚れの拭き取りは固く絞ったタオルで」
汚れがついてしまった時も水は厳禁。
直接水が染み込むことがないよう注意が必要です。
- 清潔なタオルを2枚用意
- 40℃くらいのぬるま湯を洗面器に用意
- 中性洗剤を約大さじ一杯投入
- タオルを強く固く絞る
- まくらの汚れを叩き、汚れを浮かせる
- 乾いたもう一枚のタオルでぬぐうように汚れを拭く
タオルはとにかく“入念に固く絞って”使います。
これでも気になる場合は、消臭スプレーなどで対応しましょう。
まとめ
あまり正しいメンテナンス法が知られていない「低反発まくら」ですが、まずは
- 「洗濯しない(水につけない)」
- 「天日干ししない」
この2つのルールを守ってケアしていけば問題ありません。
加えてまくらカバーやバスタオルをこまめに洗濯し、その間に陰干しすればかなり違います。
正しいメンテナンスをしていれば長く(寿命いっぱい)使えるものもあります。
“汚れているかもしれない”と思うより“陰干し&洗ったカバーで今日もきれいなまくら”と思って床につくのでは、眠る時の気分も大きく変わってきます。
「低反発素材」のものはぜひ今回の方法を使ってケアしてみてください。