眠くて起きられない「睡眠慣性」の原因と対策
目覚ましで起きても眠い、眠くて布団から出られない。
そんな強い眠気で起きられないのは「睡眠慣性」が原因かもしれません。
朝の耐え難い眠気は「睡眠慣性」をコントロールすることで改善が期待できます。
今回は「睡眠慣性」と睡眠時間、光、解消方法についてご紹介します。
出典:flickr.com
そもそも「睡眠慣性」とは?
朝起き抜けに強い眠気を感じることを「睡眠慣性(すいみんかんせい)」と呼びます。
質の高い睡眠を十分取れている場合には、起床後数分で消えるものです。
眠気を感じること自体は多くの人に見られる自然なことですが、目が覚めてから20分も30分も眠気がとれない人がいます。
そうした場合は“強い睡眠慣性が働いている”と言えます。
「睡眠慣性」をコントロールする方法
「睡眠慣性」を早くなくすためには“外の光(太陽光)”を浴びることが最も有効です。
光の強さは専門的に「2500ルクス以上必要」と言われています。
くもりの日でも5000ルクス程の光が得られる太陽光は睡眠慣性に最適。
“朝起きたらすぐカーテンを開ける”習慣をつければ「睡眠慣性」がおさまる時間を短くすることが可能です。
さらに朝太陽光を浴びることで“体内時計のリズムを一定に保つ働き”にも作用します。
眠気を引き起こす「睡眠慣性」の強さは起きる前の“眠りの深さ”にあります。
起きる前に「深い睡眠」だったか「浅い睡眠」だったかによって睡眠慣性(眠気)の強さが変化します。
また、十分な睡眠時間がとれていないことも睡眠慣性に関係があるとも言われています。
そもそも毎日の睡眠時間が短すぎて、寝不足を感じている人は睡眠時間にも注意が必要です。
「睡眠慣性」は昼間の仮眠でも現れる
「睡眠慣性」の影響は朝だけではありません。“長い昼寝”の直後にも現れます。
「30分以上の仮眠」をとると深い睡眠に入る可能性が高くなります。
そこで起きると「睡眠慣性」が強く働くため、運転や重要業務の前の長い仮眠は避けましょう。
睡眠時間が足りない時の仮眠は「15分から20分」でも十分な効果があります。
毎朝スッキリ起きるためにできること
出典:flickr.com
- 起床後、カーテンを開けて強い光を浴びる
- 夕方以降は強い光を浴びないよう避ける
- 寝る時間、起きる時間を一定に保つ
- 30分以上の昼寝をしない
これらに注意し、正しい睡眠パターンを作ることで「睡眠慣性」による強い眠気を生じさせにくくします。
眠りの悩みにはたくさんの要素が絡み合っていますが、これらの基本事項を守ることも有効。
「朝いつまでも眠くて起きられない、気付くとギリギリの時間」
こんな“起きられないスパイラル”にハマっている人にはおすすめです。
朝の眠気に悩まされていた人は、「睡眠慣性」をコントロールする方法をぜひ試してみてください。
「睡眠慣性」に適した方法を取れば、“起き抜けの眠気”を弱くできる可能性は十分あります。