眠りが劇的変化!自分にぴったりの枕を見つける6つのおすすめポイント
「朝疲れがとれない」「眠りが浅い」こうした睡眠の悩みを持つ人は使っている枕に原因があるかもしれません。
人の頭の形や首のカーブは個人個人微妙に違っています。そのため万人に合う枕というものは存在せず、自分で見つけるほかありません。
自分にぴったりの快眠できる枕を選ぶ6つのポイントを詳しくご紹介します。
ぐっすり眠れる理想的な枕とは?
理想的な枕とは「”リラックスして立った状態”を寝姿勢でも保てる枕」
これは”楽に立っている状態がもっとも負担が少ない姿勢”と言われているからです。当然、眠るときにもこの楽な姿勢を保てるのが理想というわけです。
前を向いてリラックス、肩の力を抜いて頭を上下に少しずつ動かしてみるとおさまりよく感じる位置があるはずです。
この時の顔面仰角は5度~15度と言われ、枕においても理想の角度に近いものとなります。
横になり枕をあてた時のベストがわからなくなったときは、この姿勢・角度で自分の理想を探ってみましょう。
快眠をさまたげる枕
先ほどの理想のリラックスできる姿勢や顔の角度に反するものが、質の高い睡眠をさまたげるまくらと言えます。
具体的には、
- 枕をあてた状態で不自然にあごが上がってしまう、または下がってしまう
- 起きた時に肩・首・腕に違和感がある
など、リラックスした立ち姿勢と寝姿勢が同じになっていないことが原因の症状を感じる場合は最適な枕とは言えません。
失敗しない枕の選び方!おすすめ6ポイント
1,自分の体型と枕の高さが合っている
「枕の高さ」は枕選びにおいて絶対に外せない重要ポイントです。
体の大きさや頭の形、首のカーブなどは寝る姿勢によって変わってきます。
- 仰向き、横向きでそれぞれベストな顔の角度になり、快適に感じられるか?
- 仰向きでも横向きでも寝返りが楽に打てるか?
などが枕の高さを判断する項目です。
- 仰向けの場合は、気持ち少しだけあごを引いた状態になる高さ
- 横向きの場合は、背骨と頚椎のラインがまっすぐになる高さ
がそれぞれの目安になります。
2,睡眠中に型くずれを起こしにくい
頭の重さで睡眠中に枕の中身が偏って不安定になるものでは、寝姿勢を一晩中保つことができません。
枕の中身が大きな1つの袋に入っている枕ではこうした型崩れを起こしやすくなります。
いくつかの独立したパーツがつながった構造の枕はこうした型崩れを起こしにくいのでおすすめです。
同時に頭・首・肩のおさまりがよく、横向きに寝返りをうった時も楽に感じられるかどうかもあわせて見極めましょう。
3,自分の好み、アレルギー、ライフスタイルに合った素材である
高さや構造とは別に「枕の素材」に関しては絶対の正解というものがありません。
素材ごとに、
- 感触
- 香り
- 素材の発する音
がまったくといっていいほど異なります。
五感がもっとも敏感な頭を一晩中あずける枕だからこそ、好みや苦手が必ずあります。
頭を乗せた時の感触や寝返りを打つ時の音、枕の素材が発するニオイが好きかどうかなど、每日長時間使うものですから直感も含めて好みの素材を厳選しましょう。
また、アレルギーのある人はホコリの出やすい素材や、そばアレルギーならそば殻素材などは避けるようにします。
4,寝返りで動いてもカバーできる十分な大きさ
人は一晩に20回~30回以上もの寝返りをします。
寝返りがスムーズにできないと、血流が悪くなったり汗で蒸れやすくなるなど睡眠の質を低下させる原因になります。
右に左に寝返りを打ったとしても余裕を持ってカバーしてくれる大きさのものがベストです。
小柄な女性だからとあまりに横幅の小さな枕はおすすめできません。また、中心部分だけに厚みがあり端に向かって極端に薄くなるような枕も、頭や首の角度が保ちにくいためNGです。
自分の肩幅や寝姿勢を考えた上で、十分と思える大きさの枕を選びましょう。
5,寝つきが楽な姿勢を取りやすい高さ+抱き枕の補助活用
”1番の高さの項目”の補足的な内容ですが、”寝つく時に楽な姿勢が取れているか”は眠りに入ってから「深い睡眠」を得られるかどうかに大きく影響します。
枕が合っていない場合、寝つく時に体が楽に感じる姿勢・位置を探して眠る前から何度も寝返りを打って入眠をさまたげる原因になります。
また、横向きに寝るときはどうしても体と寝具の接触面積が減り、体のデコボコした部分があたることになるため仰向けと同じ安定を得るのが難しくなります。
そこで抱き枕のようなボディピローを一緒に使って眠ると、快眠が得やすく起床時の爽快感や疲労回復効果が高まるので興味のある人にはおすすめです。
6,季節に合わせた温湿調節ができる素材
夏と冬では空調を使っても部屋の温湿度は変化しますし、パジャマや寝具も季節で変わります。
冬ではお腹や胸などを暖めることが快適な睡眠につながりますが、夏は頭を冷やすと快眠につながると言われています。
脳は熱でダメージを受けやすいので、高温多湿環境では頭部冷却機能を持った枕が適しています。
夏に冷却機能のある枕を使うと、暑さによって睡眠が妨害される要素が減って
- 全身の発汗量の減少
- 重要な「深睡眠」が出る睡眠前半の質を改善
- 起き抜けの爽快感の向上
といったたくさんのメリットが得られます。
基本となる枕の高さや大きさなどは短期で変わることはありませんので、夏用・冬用と季節の温度環境に適した枕の2つ持ちも快眠につながるひとつの方法です。
最後に
ヘタってしまうまでは本当に365日每日使う「枕」。
質の高い睡眠には切っても切り離せない関係にあります。
自分にぴったりの枕を見つけたことで眠りが心地よく快適になったという人は少なくありません。
起き抜けに頭・首・肩に違和感を感じたり、なんとなく疲れが抜けないという人は枕を見直してみてはいかがでしょうか?
参考文献:監修/堀忠雄・白川修一郎・福田一彦 編/日本睡眠改善協議会「応用講座 睡眠改善学」